SUSABI GAMES

ボードゲーム制作レーベル「遊陽(すさび)ゲームズ」からの情報を発信します。

ゲームシステムを作り込んでいくときのTips

ゲームの大枠が決まり、「さあ作り込んでいくぞ!」というときに気を付けていることやチェックの観点について、記事のネタにしようと思って貯めていたモノ達を供養する記事です。それぞれ腰を据えて書くのが億劫になったので、とりあえず公開してしまいます。気が向いたら個別に記事書くかもしれません。

内容はだいぶ偏っています。ゲームジャンルや対象ユーザによって変わるだろう話もあるので、普段ぼくが作っているようなゲームをイメージして読んでもらえると良いかと思います。思いつきの内容も多いので、根拠や具体例が無かったりするのもあります。

以上、諸々踏まえた上でお読み下さい。ご意見・感想・ディスカッション歓迎。

  • プレイヤーは勝利から逆算してアクションを決めるので、報酬の置き方を変えると同じシステムでもアクションが変わる。
  • プレイヤー間の干渉が強いゲームほど「相手を得させない」方向に力学が生まれやすくなる。
  • プレイヤーのやりたいことはなるべくやらせてあげる。必殺技カードがあるなら1ゲームに一度は必ず発動できるくらいが良い。山札に入れちゃうと引けなかったら使えない。
  • アクションの結果を理不尽と感じないようにする。リスクとリターンが異なる選択肢を用意して選んでもらうと、自分の選択の結果は理不尽と感じにくい。
  • 非公開情報の種類と数はなるべく絞る、もしくはプレイヤーに意識させない。絞る場合のマジックナンバーは3。プレイヤーにカウンティングさせるかどうか。大量の山札はカウンティングさせない意思表示になる。
  • ヒトが覚えておけるカードは多くても5~7種類までと思え。サマリーがあってもだ。
  • 1つのアクションカードでできることは原則1つにする。複数の意味を持つカードは上級カード。
  • ゲームがどういう局面になっているか(進度やトッププレイヤー)が分かるようきなっているか?ワーカー増やすのやめて得点行動に移るタイミングとか、アイツを止めないとゲームが終わるとか、ライフが少ないからリーサルに注意するとか。
  • 手番の流れで触るものの順番を意識してコンポーネントのUI的なデザインや配置を決める。手があっちこっち行かないように。適切な配置は、特定の処理を忘れないようにするのにも効く。
  • 注意をどこに向けたいか、感情をどう動かしたいかなどによってシステム的に不必要なルールやコンポーネントを追加しても良い。
  • 負け抜けルールは1ゲームが短いゲームでしか採用しない。待ち時間が暇だから。脱落するタイミングが終盤に固まるなら許せる。
  • 意図的に強いカードや弱いカードを混ぜるとそこが駆け引きや状況判断の起点になる。全てのカードが同じくらいの強さだと平坦で無味乾燥なゲームになる。
  • ゲームのゴールに向けて、プレイヤーが適切な中間目標を設定できているか?また、それが明示されているか?
  • バランス調整の起点となるのは平均的な強さのカードではなく、最弱のカード。
  • ルールはとにかくシンプルさが大事。迷ったら削る方向で。
  • ゲーム中で一番面白い瞬間はどんなシチュエーションか?それはどれくらいの頻度で起こるか?
  • 先手有利/後手有利 問題への対策はおおまかに、システムでバランスとるか、2本先取制にするか、カードでバランスとるかの順で検討する。小手先のカード調整で対応しようとするとたぶんハマる。情報が重要なゲームの場合、情報が出てくる順番も加味しておく。一見先手有利だったとしても、たいてい情報アドバンテージは後手にある。
  • ターンの最初にドローか、最後にドローか。たいていの場合は最後にドローの方がテンポが良いが、相手のターンに行動や意思決定があるゲームでは最後ドローによる行動の選択肢や意思決定が影響を受ける。

気が向いたら随時追加していきます。